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教育開発支援機構では,学部教育についての学生の皆さんの様々なニーズを発見するため,「学生モニター制度」によるヒアリングを実施しています。
ホームページ・掲示板での公募に応募した学生の中から,学科,学年等のバランスを考慮して106名の学生モニターが選ばれ,2020年10月19日〜2020年12月11日の期間で座談会形式によるヒアリングが行われました。今年度は,法学部・文学部・経済学部・社会学部・国際文化学部・人間環境学部・現代福祉学部・キャリアデザイン学部・生命科学部・グローバル教養学部の計10学部での実施に加え,教育開発支援機構として主に「市ヶ谷教養教育のカリキュラム内容,オンライン授業を行った際に見えてきた課題点」などのヒアリングを市ヶ谷キャンパスにて実施しました。
学生モニターからは授業運営の方法やカリキュラムについての様々な意見や要望をいただきました。ご協力いただいた学生モニターの皆さん,ありがとうございました。
ここで出された貴重な意見は,各学部での今後のカリキュラム改革等に生かしていきます。出された意見に対する各学部等の対応の一部を紹介します。
●法学部(法律学科)
モニター内容:
・初年次教育について。特に法学入門演習の改善点や初年次専門科目(憲法・民法・刑法)の科目配置や講義のあり方について
・オンライン授業について。特に初年次教育でのオンライン授業のあり方、講義・演習科目それぞれの特性に応じたオンライン授業のあり方
・3つのポリシーについて
・専門科目の学年配当の妥当性・問題点について
・法曹コースの現状と問題点。予備試験受験や法科大学院進学との関係。
今後の対応:
学科内のFDカリキュラム委員会および学科会議で、オンライン授業のあり方や初年次授
(特に法学入門演習)のあり方を中心に引き続き検討する。また、法曹養成については法曹養成連携協議会でも検討する。
対応策の実施時期
カリキュラム全体に関わることから、慎重に検討する必要があり、明確な時期を定めることができない。
●文学部
モニター内容:
・文学部の3つのポリシーと教育目標について
・オンライン授業におけるアクティブラーニングの実施方法について
・オンラインキャリア活動におけるキャリア支援として大学に望むことについて
・生活上の不安について
今後の対応:
1.3つのポリシーと教育目標について、文学部HPでの掲載を継続していく。
2.オンラインのみならず対面授業も含めて、グループ討議を実施する際には、明確な指示を出すよう努める。
3.少人数授業については、可能な限り対面授業を実施するよう努める。
4.コメントを付けての返却や、次の講義の際に紹介するなど対応していく。
5.大規模授業については、オンデマンド型で実施していく。
6.Hoppiiの掲示板を確認する。
7〜9.キャリアセンターに伝える。
10〜12.学生の状況を理解し、学生間の交流を促していくとともに、学生と教員との交流を図っていく方法を以下のように検討中。
・定期的に、授業外で教員と学生とのミーティングを設ける。
・各学科で対面もしくはオンラインでの履修相談会を実施する。
・基礎ゼミの授業において、履修や学生生活についての質問や相談する時間を設ける。
・学生のSNSによるコミュニティ作りに配慮する。
対応策の実施時期:
2021年1月28日(2020年度第9回文学部定例教授会)にて対応。
●経済学部
(1回目)
モニター内容:
・オンライン授業について
・入門ゼミについて
・演習(ゼミ)について
・カリキュラム・マップ、カリキュラム・ツリーについて
今後の対応:
今回寄せられた意見を学部教員間で共有するとともに、オンライン授業の改善に引き続き注力していきます。
(2回目)
モニター内容:
・オンライン授業について
・入門ゼミについて
・演習(ゼミ)について
・カリキュラム・マップ、カリキュラム・ツリーについて
今後の対応:
今回寄せられた意見を学部教員間で共有するとともに、オンライン授業の改善に引き続き注力していきます。
●社会学部
(1回目)
モニター内容:
・オンライン授業について
・カリキュラムや履修にかんする情報提供について
・基礎演習について
・社会学部が掲げる「3つのポリシー」について
今後の対応:
・今後のオンライン授業と対面授業のあり方について検討する。
・次年度1・2年生の登校の機会を確保する。
・基礎演習において横のつながりをつくる機会を確保する。
・次年度の新入生ガイダンスの実施方法を検討する。
(2回目)
モニター内容:
・オンライン授業について
・社会学部のカリキュラムについて
・コース選択、ゼミ選択について
・社会学部が掲げる「3つのポリシー」について
今後の対応:
・今後のオンライン授業と対面授業のあり方について検討する。
・履修登録単位数の上限について検討する。
・コース選択ガイダンスを今後も継続して実施する。
●国際文化学部
モニター内容:
・国際文化学部の3つのポリシーについて
・入試制度についての感想
・学生に対する情報提供のあり方について
・カリキュラム全般について
・授業規模について
・SAについて
今後の対応:
・必要に応じて3つのポリシーの継続的な検討を行う予定である。
・2022年度に予定している学部のカリキュラム改革において、見直せるものがないか検討する。
・オンライン授業の利点と課題の整理を行う。
・SAのあり方・問題点について随時検討を続けていく。
●人間環境学部
モニター内容:
学部教育/カリキュラム全般。以下は例示
・オンライン授業などの授業方法・成績評価
・オンライン授業下での学部独自の取り組みについて
・学部の特色と特徴的なカリキュラムについて(コース制度、選択必修科目(人間環境セミナーおよびフィールドスタディ)、研究会、基礎演習、人間環境学への招待など)
・その他、語学授業、多様な学生(留学生・社会人など)、学修支援、国際化の取り組みなど
今後の対応:
・オンライン授業の質の向上と授業形態の整理に関して、学習効果と学生の満足度に結び付くよう次年度の授業計画と実践に生かしていきます。
・今年度に実践を試みたオンライン下での学部独自の取り組み(学部お問い合わせフォーム、プレクラスルーム、ホームカミングデイ、ウィズコロナ・フィールドスタディ、Brico*Radioなど)について、これまでの経験知をもとに有効に機能した点と課題とを明らかにした上で、次年度も引き続き検討し実践していきます。
・1年生に対する初年度教育、2年生以降のコース制に基づく教育(研究会を含む)について、幅広い教養科目と専門科目をバランスよく選択し、学部の特徴である専門科目を軸とした有機的なつながりがある学びに収斂し、卒業時の満足度につながるように、各学年への履修指導を効果的に進めていくとともに、初年次教育や研究会、コース制を含むカリキュラムの改革について引き続き検討を進めていきます。
・上記のような学部の特徴をより内外に発信し、理解を促進することに向けて、持続可能な社会をキーワードとする広報活動は非常に重要であることをあらためて実感し、引き続き積極的に取り組んでいきます。
・編入時の単位認定に対する要望に関して、現在改革の検討を進めており、可能なものから順次実現していきます。
・ピアサポート等についての要望に関して、今年度はラーニングサポーター制度と授業アシスタント制度を積極的に活用したが、引き続きこれらの制度の活用を含む取り組みを進めていきます。
対応策の実施時期:
オンライン授業に関する改善への取り組み、及び編入時の単位認定に関する改革は2021年度から順次実施していく考えです。そのほかの対応についても、現在進めている取り組みを継続するとともに、2021年度以降もさらに検討などを進めていく考えです。
●現代福祉学部
モニター内容:
・現代福祉学部のディプロマポリシー・カリキュラムポリシー・アドミッションポリシーについて
・入試制度・入学時の学力について
・カリキュラムについて
・科目履修・各種授業科目について
・卒業所要単位について
・大学・学部の留学制度について
・各種事務手続きについて
・多摩キャンパスの施設・設備,通学環境について
・その他
今後の対応:
モニタリングで得られた意見や提案をもとに執行部会議・教務委員会で問題点の共有や改善のための具体策について検討し、今後の講義運営やカリキュラム改編等に活かしていく。
対応策の実施時期:
執行部会議・教務委員会での検討は既に行っており、それぞれの論点ごとに適切に対応し改善に向けて努めていく。
●キャリアデザイン学部
モニター内容:
学年別に大学に対する意識や、課外活動、日常生活はなっているかどうか。
今後の対応
モニタリングを通じて識別された課題については、学部の教授会で早々に取り上げ、1年生に対する対面の機会を設けたり、あるいは、ゼミの見学会を設けたりするなど緊急に対応策を決めた。また、来年度以降、低学年ほど対面の機会を確保することも合意された。
対応策の実施時期:
1年生の対面での集合機会確保については2020年12月に実現し、1年生から好意的な反応があった。また、対面授業の確保については、2021年度春学期以降の授業編成において実現する予定である。
●生命科学部
モニター内容:
・学部の3つのポリシーについて
・生命科学部のカリキュラムおよびカリキュラムマップについて
・TA,チューター(ラーニング・サポーター)制度についての認知度・利用について
・プレースメントテスト、TOEIC-IPテストについて
・英語教育,情報教育,教養科目について
・研究室配属について
・入学前教育について
今後の対応:
指摘事項について、専任教員間で情報を共有し、学科会議や高大連携委員会などで対応策
を検討する。また、学生生活課にも連絡して、小金井学生委員会での議論を通じて改善を
要望する。さらに、教養・専門教育連携委員会の場でも議論し、改善策を検討する。
対策実施時期:
入学前の通信教育やプレースメントテスト、チューター(ラーニング・サポーター)およびTA制度等については、月2回ほど開催される学科会議や、年4回程度開催される高大連携委員会で検討する。また、英語教育をはじめとする教養教育に関しては、教養・専門教育連携委員会で検討する。
●グローバル教養学部
モニター内容:
・カリキュラム全般(必修・選択科目、Global Open・ESOP・他学部公開科目等、講義の質、セレクション、ゼミ制度について等)
・オンライン授業の履修について(履修の手続き、オンライン環境、学習全般について)
・3つのポリシー(アドミッション、カリキュラム、ディプロマ ポリシー)
・留学制度
・就職支援について
・卒業生組織
・その他
今後の対応:
モニタリングで得られた意見は、学部教員全員で情報共有し、できる限り改善に活かします。
(1)アカデミックスキルズの学習内容について、特に100levelの授業担当教員間で確認するよう留意します。
(2)セレクションについて、実施方法の改善等を教員間で確認するよう留意します。
(3)就職支援については、特に、1年生から4年生までのつながり、9月入学生への支援をさらに深めつつ、ピアサポート等の支援の実施に努めます。
●教育開発支援機構(市ヶ谷)
モニター内容:
まず、ILAC執行部において、Googleフォームによって事前アンケートを作成し、それをあらかじめ、モニタリングする学生に送り、答えてもらった。
その回答を事前にILAC執行部で分析し、統計的処理を施したうえで、12月13日のモニタリングに臨んだ。
授業方針に関する情報の収集方法
・登校機会と頻度
・授業形態(リアルタイムオンライン、対面、オンデマンド、ハイブリッド)と科目の適合性
・様々なオンライン授業の長所と可能性
・必修「以外」のILAC科目を履修する際の基準
・ILAC科目履修選択する際の選択決定の重点。
・ILAC科目を1、2年次に全部履修するか、4年間にわたって履修するかについて
・卒業要件必修単位以上の履修での気づき
・取ってよかったILAC科目とILAC科目に対する要望
今後の対応:
ILAC運営委員会、各分科会で学生の意見情報を共有し、2021年度以降のオンライン授業、対面授業の改善に役立てる。
具体的には、ILAC運営委員会から各分科会を通して科目担当者に学生から出た意見を伝え、フィードバック、カメラ・オン、グループセッションのあり方、連絡方法の多元化等について、検討して、必要なものは実行する。
科目のリニューアル、内容の変更、要望についてはILAC運営委員会を通じて促し、分科会で検討する。
対応策の実施時期:
2020年度1月中にILAC運営委員会において分科会と情報共有する。
2021年度からのオンライン授業科目・対面授業科目において担当者の工夫・裁量で可能なものに関しては、必要なものを実施する。