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2018年度「学生モニター制度」によるヒアリングを実施

2019.03.31

教育開発支援機構では、学部教育についての学生の皆さんの様々なニーズを発見するため、「学生モニター制度」によるヒアリングを実施しています。

ホームページ・掲示板での公募に応募した学生の中から、学科、学年等のバランスを考慮して136名の学生モニターが選ばれ、2018年11月9日〜2018年12月18日の期間で座談会形式によるヒアリングが行われました。

今年度は、法学部・文学部・経済学部・社会学部・経営学部・国際文化学部・人間環境学部・現代福祉学部・情報科学部・キャリアデザイン学部・理工学部・生命科学部・グローバル教養学部・スポーツ健康学部の計14学部での実施に加え、教育開発支援機構として主に100分授業、成績優秀者の他学部科目履修制度等についてのヒアリングを3キャンパスにて実施しました。

 

学生モニターからは授業運営の方法やカリキュラムについての様々な意見や要望をいただきました。ご協力いただいた学生モニターの皆さん、ありがとうございました。 ここで出された貴重な意見は、各学部での今後のカリキュラム改革等に生かしていきます。出された意見に対する各学部等の対応の一部を紹介します。

 

●法学部(法律学科)

モニター内容:

・初年次教育について

・法学入門、法学入門演習の内容、レベルについて

・法曹等の専門職を目指す学生のニーズと、初年次専門科目の内容等について ・2年次の教育について

・専門演習との接続を意識した少人数教育のニーズについて

・専門科目の内容や時間割編成について

・試験における不正行為の動向について

今後の対応:

将来的な「法曹コース」への対応の中で、演習形式の少人数教育の導入を検討している。

 

●文学部

モニター内容:

・大学での学びに困難や不安を感じている点について

・カリキュラム、授業方法、教育支援策に対する改善提案

・学生生活、友人関係等の現状と希望

・将来の希望、就職活動等に対する考え方

 

今後の対応:

1.興味があっても、100分間一方的に話し続けられるとついていけない。

すでに文学部では、100分授業へ対応に向けた教員研修会を実施しました。また、これまでの研修会の内容やFDハンドブック(FD推進センターHP)等をもとに、今後も教員に対する授業改善の啓発に努めます。

2.授業の資料を授業支援システムにアップして欲しい。

教員に対して、単なる資料の配付ではなく、予習・復習の意図を含め、授業支援システム等を利用した学生への資料提供を推奨します。

3.卒業論文の執筆に向けたプロセスやスケジュールを早めに知りたい。

各学科に対して、卒業論文の執筆プロセスやスケジュールについて、資料やHP等で公表するよう要請します。

4.好きな学問を学ぶために大学に入ったが、選択の自由が少なく不満である。

各学科に意見を周知し、今後、カリキュラムを検討する際の参考にしてもらいます。

5.1年生から他学部・他学科の科目を履修したい。

2019年度より、本学では他学部・他学科公開科目の履修が、原則として2年より可能となります。しかし、カリキュラムの順次性を考えると、それを1年次に引き下げることには無理があると考えます。

6.他学部に比べて履修登録期間が短い。

期間延長の可能性について検討します。

7.大教室の授業では休み時間にトイレに行けないので授業中に行くことを許容して欲しい。

授業内における途中退出は望ましいことではありませんが、現状については教員に周知します。

8.他の学科や学部の友達を増やすための交流の場が欲しい。

各学科に対して、クラスの枠組みを超えた交流の機会を設けること、クラス指定などに際しての工夫を行うことを推奨します。

9.3年生からインターンや説明会が授業と重なった際の対策をして欲しい。

教員に対して現状を報告し、代替となる課題の提示など、可能な範囲での配慮の検討を要請します。

対応策の実施時期:

2019年3月13日(2018年度第11回文学部定例教授会)にて対応。

 

経済学部

(1回目)

モニター内容:

・演習について

・専門科目について

・入門ゼミについて

・1年次と2年次以降の教育内容について

・数学について

・キャリア教育

・就職支援活動について

今後の対応:

入門ゼミについて、「入門ゼミ担当者会議」でより内容を統一していく。経済学入門についても、「専門必修ブリッジ科目担当者会議」で学生満足度の向上のための今後の方針を議論してく。キャリア支援についても検討していきます。

(2回目)

モニター内容:

・語学(英語・第二外国語)について

・総合教育科目について

・スタディアブロードについて

・学生生活について

 

社会学部

(1回目)

モニター内容:

・社会学部の新カリキュラムについて。

・新カリキュラムに関するガイダンス内容について。

・新カリキュラムでのコース選択について。

・社会学部の学習環境について。

今後の対応:以下の項目について検討します。

・ガイダンス当日の説明資料をさらに分かりやすくするための工夫。

・コース選択ガイダンスなどの説明資料のウェブでの共有。

・新カリキュラムのコンセプトについての説明機会を増やす。

・大学からの情報提供の方法改善についての議論を開始する。

(2回目)

モニター内容:

・専門演習での卒業論文執筆に向けた取り組みについて(4年生)

・社会学部の学習環境について(3、4年生)

今後の対応:

・就職活動時期と重なる演習3の運営に関する工夫を教員間で共有し、有効な取り組みをゼミ運営に活かしていきます。

・施設利用については、さらに学生のニーズを探り、有効かつ可能な改善のポイントを明確化します。

 

●経営学部

モニター内容:

・法政大学における学習(授業内容・シラバス・カリキュラム・プログラム全体)や学生支援について

・授業以外の課外活動について

・日本での生活全般について

今後の対応:

・GBP生の日本語プログラムの科目の受講について、現行カリキュラムにおいて、どのような措置が可能か検討をはじめます。また、2020年度以降のGBPのカリキュラム改編が可能な時期において、再度、この件の大幅な見直しが可能かを検討します。

・入学時のオリエンテーションや入学前の手続き等において、銀行口座の開設に関する案内を資料として配布するなど、グローバル教育センター等と相談します。

 

●国際文化学部

モニター内容:

・カリキュラム全般について 1年次から4年次までの連続・発展性 専門科目(SA、SJ含む)

・学部学会(国際文化情報学会)について

・学部の就職支援、卒業生との交流機会について

今後の対応:

カリキュラムについての指摘の多くは、2019年度カリキュラム改革に向けて検討済みであったが、制度の上で改めた点(言語文化コースの卒業所要単位の設定、演習を2年次より履修可能にする、等)もあれば保留となっている問題もあり、後者については今後も検討を続けます。

特定科目やコースについての指摘については、他のアンケート結果等とも合わせて参考にします。

学部学会の運営については、毎年度問題を把握し改善を試みている。特に審査については昨年度に新しい方式を採用したばかりで、試行錯誤中です。

SAの危機管理については、今年度から、学部独自のガイダンスと理解度テストによる、より具体的なリスク説明と対応についての教育を開始しており、今後、その効果を見守りつつ必要な改善を図っていきます。

 

●人間環境学部

モニター内容:

学部教育/カリキュラム全般(以下は例示)

・コース制度

・選択必修科目

・研究会 ・語学 ・基礎演習

・その他

今後の対応:

・「基礎演習」では、クラスを選択できないにもかかわらず各教員によって課題の分量が異なるという意見がありましたが、課題の種類や量などで教員によってばらつきが少なくなるようなるべく統一をはかります。社会人向け「基礎演習」については、RSPにおいては選択必修制になります。

・「キャリアチャレンジ」について、1年次春学期必修科目の「人間環境学への招待」を中心にもっと学生に対して情報を周知してほしいという意見については、すでに「キャリアチャレンジ」に関する情報の発信を行なっていますが、内容を工夫しながら、さらなる発信も積極的に行っていきます。

・必修語学科目の難易度や内容への指摘に関しては、人間環境学部専任教員が担当する2年諸語クラスにおいて、学部の専門科目と接続できるような内容を積極的に導入していきます。

対応策の実施時期:

・RSP導入による社会人の履修科目選択の自由度を広げる(2019年4月から) ・「人間環境学への招待」のさらなる内容上の工夫(2019年4月から)

・「基礎演習」における課題の分量などの統一(2019年9月から)

・諸語における2年次授業内容の改善(2019年4月から)

 

●現代福祉学部

モニター内容:

・基礎演習について

・外国語について

・専門基礎科目、専門基幹科目について

・社会福祉、地域づくり、臨床心理の3領域を融合したカリキュラムについて ・フィールドスタディ入門について

・専門演習について

・各実習について(4年生のみに質問)

今後の対応:

モニタリングで得られた意見や提案をもとに教務委員会で改善のための具体策について検討します。その後、教授会へフィードバックして学部教員全体で 共有し、今後の講義運営やカリキュラム改編等に活かしていきます。

対応策の実施時期:

教務委員会での検討は既に行っており、それぞれの論点ごとに速やかに改善する予定です。

 

●情報科学部

モニター内容:

・入試の難易度と初年度科目の難易度

・必修科目の難易度

・選択科目のバリエーション

・T・A 、GBCなどの支援体制

・課題や定期試験の効果、難易度

・その他いろいろ

今後の対応:

2019 年度春セメスタにカリキュラム改革委員会が実施するC2015 の評価の一環として対応策をまとめ、2020 年度からの改善を目指します。

 

●キャリアデザイン学部

(情報処理)

モニター内容:

・情報処理関係の授業に対する抵抗感

・情報処理演習の時間割と履修のしやすさ

・授業内容の評価

・他の多くの学生の情報処理系科目に対する姿勢

・大学生活の中での情報処理の必要性

今後の対応:

情報処理に関する知識・スキルの重要性を踏まえ、学生の不利益にならないように効果的な授業の配置を考えていきます。

対応策の実施時期:

2019年度以降、情報処理演習の内容等について改善に向けた見直しを行っていく予定です。

(学部の学び)

モニター内容:

1.なぜ、法政大学、それにCD学部を選択したのか−学部情報をどう取得し、選択理由は?

2.初年次経験(1,2年生の講義からバイトまで)で、最も学びや経験で意味を持つものは?

3.ゼミ選択は、どんな基準や理由で行ったのか?

4.就活に最も影響を与えた学びの場や機会は何か?

5.社会人に移行する今、大学での経験と学びで、なにが自分に意味や価値があるか?

6.(2から5を踏まえて)大学の正課科目への注文をしてほしい? 

今後の対応:

4年間学んだ学生の意見は大変貴重なので、次のカリキュラムの改編に向けた貴重な情報とする。また、学部として情報を共有することで、短期的な改善においても役立てていく。

対応策の実施時期: 次回の学部カリキュラム改編時に活かす。

 

●理工学部

モニター内容:

・空き時間における居場所について

・入試制度について

・サークル活動に関すること

・4月初頭のガイダンスについて

・リメディアル教育に関する話題

・入学前教育について

・大学職員の対応について

・食堂について

・100分授業について

・南館ロビーの照明(明るさ)について

 

今後の対応:

上記の意見に対し、理工学部執行部会議等を通して、学部執行部と学科主任、事務部学務課との間で、学生モニターで収集した情報の共有を図ります。

学生からの個々の意見、指摘された様々な問題点に対し、協議したうえで学部執行部または該当学科等が対応策を検討し、できるものから実施していきます。

対応策の実施時期:

問題点の解決が実現不可能または長期間を必要とするものから、軽いものまで多岐にわたっていることから、できるところからなるべく早期の対応をできるよう努力します。

 

●生命科学部

モニター内容:

・生命科学部のカリキュラムおよびカリキュラムマップについて

・T・A、チューター制度についての認知度・利用について

・プレースメントテスト、TOEIC-IPテストについて

・英語教育,情報教育,教養科目について

・研究室配属について

・入学前教育について

今後の対応:

指摘事項について、専任教員間で情報を共有し、学科会議や高大連携委員会などで対応策を検討します。

また、学生生活課にも連絡して、小金井学生員会での議論を通じて改善を要望します。

さらに、今年度から生命科学部で発足する教養・専門教育連携委員会の場でも議論し、改善策を検討します。

対応策の実施時期:

緑町グラウンドへの通学の件は、すでに学生生活課への申し入れを行った。

小金井学生員会は定期的に開催されており、今後その中で経過を確認していきます。

英語教育をはじめとする教養教育に関しては、今年度から発足する教養・専門教育連携委員会で検討します。

今年度は2月に開催予定であり、今後も年2回ほどの開催を予定しています。 入学前の通信教育やプレースメントテスト、チューターおよびTA制度等については、月2回以上開催される学科会議や、年4回程度開催される高大連携委員会で検討します。

 

●グローバル教養学部

モニター内容:

・カリキュラム全般(必修・選択科目、講義の質、セレクション、ゼミ制度等について)

・留学制度

・学部による就活支援

・卒業生組織

・その他

今後の対応:

モニタリングで得られた意見は、学部教員全員で情報共有し、できる限り改善に活かします。

(1)担当教員間でAcademic Skills Subjectsの内容に大きな差が生じないよう、2020年度からの新カリキュラムを策定する際にも留意します。

(2)セレクション制度をめぐる問題にはすでに対処しており、その効果も見え始めています。

(3)派遣留学制度に関する要望を引き続き大学に働きかけるとともに、学部独自の留学制度(OAS)の拡充等も検討しています。

(4)卒業生との交流の増進を図るため、ホームカミングパーティを組織化し定期的に開催する方向です。

 

●スポーツ健康学部

モニター内容:

・100分授業について

・諸語の取り入れについて

・授業支援システムについて

・2020オリパラとの関わりについて

・大学院について

・その他

今後の対応:

本学部の授業および施設に関する課題は学部で共有しながら対応できるものから解消していきます。

また、多摩キャンパス全体の課題は本学部学生からの要望として他学部へ発信していきます。

 

●教育開発支援機構

(市ケ谷キャンパス・多摩キャンパス・小金井キャンパス)

モニター内容(3キャンパス共通):

(1)100分授業について

a.100分授業でよいと思う点、よくないと思う点

b.100分授業化に伴って生じた変化について

・授業内学習

・授業外学習

・休み時間

・通学

・課外活動、サークル、アルバイト等

・セッション制 ・長期休暇

 c.その他

(2)成績優秀者の他学部科目履修制度について

・履修の決め方

・他学部科目一覧等の情報提供の在り方について

・履修したい科目は充分用意されているか。

・なぜ(当該の)他学部科目を履修したのか

・しなかったのか。

・受講してみてどのように感じたか。

・自身の専門外の科目でも、授業への理解は充分か。困難を感じないか(その理由)。

・その他

今後の対応:

(100分授業制について)

「ゼミや実験・実習、映像と議論の組み合わせ授業等においては、これまでの90分授業では時間が押し気味となるケースがあったが、100分授業になって余裕のある授業進行となりよかった」との声をいただきました。

一方で、「講義形式の科目においては100分では授業内容が冗長になりがちのため、一部の授業では授業形態を工夫する等の取組みがされているが、全体的には浸透していないので、次年度に向けて周知徹底が必要ではないか。」との意見を受けました。

今回の100分授業制への変更は、教員にとっても初めての経験であるため、各授業において試行錯誤しつつ段階的に工夫を行っているところです。

今後は、教育開発支援機構FD推進センター等が教員に有用な情報提供を行い、よりよい授業運営を全学的に推進していきます。

(成績優秀者の他学部科目履修制度について)

「情報提供方法が学部によって異なる。

また、制度に対する学部事務担当の理解が深くないのではないのか」との指摘がありました。

さらに、時間割の掲載順を工夫してほしいとの要望がありました。

今後は、教育開発支援機構ホームページに成績優秀者の他学部科目履修制度のページを用意し、本制度の情報提供と利用促進をはかるとともに、閲覧しやすい時間割を掲載していきます。

(大学施設・設備について)

ゼミ室設備の改善、100分授業に対応したバスダイヤの見直し(多摩キャンパス)、トレーニングルーム機器の充実(小金井キャンパス)等の意見をいただきました。  

ご意見を受けて速やかに担当部署に連絡し、必要に応じた適切な対応を依頼済です。

対応策の実施時期:

2019年4月に「成績優秀者の他学部科目履修制度」のホームページ開設を予定しています。


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