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 少子化が進む中で18歳人口は減少し、約120万人で推移しています。さらに2018年度以降は減少傾向が強まるといわれています。大学はほぼ全入時代を迎えました。学生の性質や気質も変化するでしょう。一方大学は入学者を選ぶ側から選ばれる側に変わりつつあるのです。そして、世界は急速にグローバル化しています。大学は、国際競争力を高め、国際通用性を備えることが強く求められています。このように大学を取り巻く環境が大きく変化する中で、大学はグローバル化した社会を生き抜く力をもった人材を育成しなければなりません。国内外を問わず、多様な価値観をもった人たちと交流する力が求められているわけです。

 法政大学は、高等教育機関としての公共的使命の重さを認識し、教育研究の質の向上に取り組む姿勢を社会に広く表明するため、法政大学憲章として「自由を生き抜く実践知」を制定し、また、創立150周年を迎える2030年を展望する長期ビジョン「HOSEI2030」を策定しました。そのなかで、教学改革に精力的に取り組んでおります。本学が掲げるミッション、ビジョンに基づくディプロマ・ポリシーやカリキュラム・ポリシーにしたがい、授与する学位に相応しい教育成果を学生に修得させることが重要です。学生自らが選びとった専門性を確実に身につけるためには、幅広い教養が必要不可欠です。例えば、自然科学系の学問を究めるにも、人文科学系・社会科学系の素養が求められるのです。それが、社会に出て起業などで活躍するにしても、研究の道を選ぶとしても、「実践知」の基礎を形作るのです。

 専門と教養の双方がバランスを維持しつつ、学部教育の内容が豊かになり、その質が向上するよう努力を続けなければなりません。法政大学は、各学部の進めている教育改革への情報提供と学士課程教育の再構築の取り組みをサポートする全学的な企画・調整・支援組織として、教育開発支援機構を設置しました。機構の中には、教員による授業改善の組織的取組みをサポートするFD推進センター、キャンパスの教養教育全体の基本理念・目的や共通カリキュラムの開発支援を行う市ヶ谷リベラルアーツセンター、小金井リベラルアーツセンター、そして単位の実質化という観点から学生の主体的学習を支援する学習環境支援センターという4つのセンターが設置されています。

 本機構は、全学に共通する課題─学部の狭い専門を超えた幅広い学びのあり方の探求、具体的成果を実感できる効果的な授業の創造、学生の主体的な学習支援─へ取り組むだけでなく、各種のプロジェクトチームを発足させて、多種多様な具体的・個別的課題にも取組んでいます。

 さらに来年度からは新たな試みとして、授業が90分から100分に変わり、それにともなってサマーセッションなども導入されます。こうした試みを学生・教員にとって意味あるものとするため、本機構は各学部・各リベラルアーツセンター、そして各教員の意見や経験を、全学にフィードバックする役割を担っています。学内の貴重な教育資源を掘り起こし、それを伝えていくこと、全学の学生に有意義な学習環境を用意すること、こうしたところに本機構の役割があります。4センターと連携しながら、変化に応じて課題を見出し、今後の方向を検討していく場として、本機構の裏方的役割を果たしていきたいと思います。

教育開発支援機構長 文学部教授 中釜 浩一
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